『ソラリス』スタニスワフ・レム

2009/09/1011:57
ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)作者: スタニスワフ レム出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2004/09メディア: 単行本 惑星ソラリスの海から昔の恋人がやってくる…。 読む前にそんなイメージだけが私の頭に刷り込まれていた『ソラリス』。観たことないですけど、映画の宣伝か何かの影響だったのでしょうか。実際は恋愛モノという意識はないまま読了しました。いや、そういう要素はありますけども。 頭に浮かんだ断片だけつぶやいておこうかな。内容に触れる..

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『宇宙舟歌』R・A・ラファティ

2009/05/2008:19
宇宙舟歌 (未来の文学)R.A. Lafferty 柳下 毅一郎 国書刊行会 2005-10by G-Tools 本家ホメロスの記憶が生々しいうちに『宇宙舟歌』にいきます。 ラファティによる宇宙版『オデュッセイア』です。 どこかを漂流する設定だけを借りてるのかと思いきや、元の話をラファティ流の法螺で料理した語りなおしと言ってもいいです。 ロードストラム船長と乗組員たちが奇妙な星を旅する連作短編ふうの物語になっています。 最初はあまりピンとこなかったけれど、第二..

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『カエアンの聖衣』バリントン・J・ベイリー

2008/11/1311:41
カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)冬川 亘 早川書房 1983-01by G-Tools 衣服こそがその人の意識を表す。そんな哲学をもつカエアン文明を調査するため、敵対関係にあるジアードの文化人類学者アマラたちは宇宙を駆け巡ります。一方、カエアンの難破船から積荷を奪ったジアードの男が手に入れた一着のスーツとは…。 はっはっは。ばかばかしい発想のかたまりを、こねてまとめて引き延ばし、畳んではまた引き延ばす。そうして細く無限に引き延ばされたかたまりは、手延べ..

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『火星夜想曲』イアン・マクドナルド

2008/09/1211:24
火星夜想曲 (ハヤカワ文庫SF)Ian McDonald 古沢 嘉通 早川書房 1997-08by G-Tools 砂漠の真ん中に町が生まれて半世紀後に消えていくまでの物語です。 『火星年代記』や『百年の孤独』を彷彿とさせる。そんな評を読む前に目にしていましたが、よくわかりました。 火星の砂漠に生まれた町の年代記を、マジックリアリズムの手法を取り入れて描いているんですね。 砂漠を旅していたアリマンタンド博士が小さなオアシスに留まり、そこに犯罪組織の頭だとか見..

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『エア』ジェフ・ライマン

2008/07/0210:44
エア (プラチナ・ファンタジイ) (プラチナ・ファンタジイ)ジェフ・ライマン早川書房 2008-05-23by G-Tools 機器を介さず、脳内に直接ネットワークシステムを構築し人々をつなぐ新システム「エア」。情報格差を無くす、ネットの親玉みたいな「エア」によってもたらされる変化を、中央アジアの山奥に住む女性・メイの視点から描くSFです。 読む前に期待しすぎたかな、というのが正直なところです。 押し寄せる情報とグローバリズムによって、今の生活が一変する、いや、自..

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『山椒魚戦争』カレル・チャペック

2008/06/0912:12
山椒魚戦争 (岩波文庫)Karel Capek 栗栖 継 岩波書店 2003-06-13by G-Tools 南太平洋の小島で、大山椒魚に似た、二本足で歩く生物が発見されます。賢く穏やかな性質に目をつけた人間は、彼らを労働力として利用しますが、山椒魚は世界各地で繁殖し、やがて騒動がまきおこる…という話です。 数がふえ知恵を増した山椒魚と、対する人間の反応が、そのまま人間社会の風刺になっています。未開の地の住人やマイノリティーを愚かで従順な弱者とみなし、優越を感じるよ..

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