過去を振り返る

2013/01/0213:04
あけましておめでとうございます。 カテゴリが1年飛んでいるような気がしますが、昨年の読書を振り返ることにしましょう。 メモをめくると山田稔、多和田葉子に惹かれ、安部公房の再読を始めています。 山田稔の「どこにも力みが感ぜられず、読むうちにこちらの力みも揉みしだかれる」と小沼丹の文章を評しているのに触発されて未知谷の『小沼丹全集』を読了。 補巻を入れて全五巻。大寺さんものと随筆が特に好きです。追憶に追憶が重なって、時系列を無視して記憶のなかを漂ったり、庭..

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『美術の物語』を買いに

2011/11/0317:26
いい天気だったので自転車で出かけてきました。 まずは書店へ。購入したのはE.H.ゴンブリッチ『美術の物語』。先日発売になったばかりのポケット版です。西洋美術史の入門書として大きい本は手が出ませんが、これだと気軽に読めそうです。 ちなみにポケット版は後半にカラー図版がまとめてあります。 お買い物も済んだので、あとはのんびりサイクリング。 北大のイチョウ並木が黄葉してきれいです。落ち葉がはらりと舞って今が見ごろ。文化の日で祝日のせいか人も多かったです。 ..

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『歪み真珠』山尾悠子 ほか

2010/11/0716:38
歪み真珠作者: 山尾 悠子出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2010/02/25メディア: 単行本 山尾悠子を読むのはこれで二冊目です。 以前に読んだ『ラピスラズリ』は小説世界を把握するのに時間がかかったけれど、最後におおっ! という情景にたどりつきます。 『歪み真珠は』15の掌篇を集めたもので、その中の「ドロテアの首と銀の皿」は『ラピスラズリ』の冬眠者に連なる話でした。 山尾悠子の作品は、言葉で組み上げた人工の美の世界だなあと思えます。強く吹きつけ..

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『オルメードの騎士』ロペ・デ・ベガ

2010/06/2010:21
オルメードの騎士 (岩波文庫)作者: ロペ・デ ベガ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/08メディア: 文庫 スペインの劇詩人ロペ・デ・ベガ(1562~1635)による戯曲です。 オルメードの騎士ドン・アロンソは、メディーナの町で美しい娘ドニャ・イネースを見初め、魔女ファビアに恋の取り持ちを頼みます。二人の気持ちは通じあいますが、イネースに恋する騎士ドン・ロドリーゴはアロンソに嫉妬し殺意を抱くのでありました。 ロペ・デ・ベガはシェイクスピア(..

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バルザックとコッパードを読了

2010/04/1011:02
小説を読む気にならなくて、新書をつまんだり日本の古典の再読などをしていました。少し気分が変わってきたので、短編集をぽつぽつと読んでいます。光文社の古典新訳文庫にはケチをつける人もいるけれど、気軽に手にとれるのはいいと思いますよ。 『グランド・ブルテーシュ奇譚』バルザック バルザックの長編をそのうち読むつもりです。その前に短編に挑戦。四つの短編とエッセイを一つ収録。 いいなあと思うのは表題作と「ファチーノ・カーネ」 「グランド・ブルテーシュ奇譚」は貴族の館で..

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『儒林外史』呉敬梓

2010/03/0611:17
中国古典文学大系 (43) 儒林外史作者: 呉 敬梓出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1968/10メディア: 単行本 科挙にふりまわされる人々を皮肉った章回小説です。 「儒」とは学ぶ者を指すそうな。具体的には、科挙に合格すれば高位高官の地位や富が得られるので、そのために学ぶ人を指します。 科挙の試験に必要なのは、経書の知識と八股文を作成する能力で、一般的な教養とは無縁なものです。厳しい競争と偏った学問で歪んだ人物がたくさん出てきます。事大主義の俗物、名士を気..

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