過去を振り返る

2013/01/0213:04
あけましておめでとうございます。 カテゴリが1年飛んでいるような気がしますが、昨年の読書を振り返ることにしましょう。 メモをめくると山田稔、多和田葉子に惹かれ、安部公房の再読を始めています。 山田稔の「どこにも力みが感ぜられず、読むうちにこちらの力みも揉みしだかれる」と小沼丹の文章を評しているのに触発されて未知谷の『小沼丹全集』を読了。 補巻を入れて全五巻。大寺さんものと随筆が特に好きです。追憶に追憶が重なって、時系列を無視して記憶のなかを漂ったり、庭..

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保坂和志で頭をもみほぐす

2009/10/1212:47
こうやって本のメモを残しておくと、あとで思い出せていいのですが、書くための読書みたいになっていると感じるときもあります。 そんな硬直した頭をもみほぐそうと、保坂和志の『小説の自由』を読んだら余計に頭がもやもやしました。 でもこれは燃料が投下されたもやもやで、思考を続けるもやもやです。 簡単にわかった気分になったり、難癖つけるのではなく、好きで読んでいるのだから、その小説世界に近づきたいし、今いる場所からどこかへ連れていかれたいと思います。 そのための方法や気づきが..

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『本の本』斎藤美奈子

2008/08/0912:34
本の本―書評集1994-2007斎藤 美奈子筑摩書房 2008-03by G-Tools 1994~2007年までの斎藤美奈子の書評集です。 700ページ超。厚さ5センチ。短い書評の集積だし、わりとすぐ読めるかなと高を括っていたのですが、読んでも読んでも終わらない無間地獄状態でございました。いっぺんに読もうとせずに、気が向いた時にちょっとずつ読むのがおすすめ。 好きなところから読めるように、構成も単に年代順ではなく、小説と随筆の本、文芸評論と日本語の本、本のある生..

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『百年の誤読 海外文学篇』岡野宏文 豊崎由美

2008/05/2710:09
百年の誤読 海外文学編岡野 宏文 豊崎 由美 アスペクト 2008-03-04by G-Tools 二十世紀の海外文学の名作、百冊を評します。 というか本読み同士が感想を持ち寄って好き勝手に喋っているので、肩の凝らない楽しい読み物という感じです。 絶賛したり貶したり、極端なところもありますが、これはこれで面白いです。本を選ぶのって、権威やランキングよりも、読書傾向が近かったり、反応するツボが一緒だったりする人の個人的な評価のほうが、私は参考になるんですよね。 W..

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『男女という制度』斎藤美奈子 編

2008/05/1112:19
男女という制度 (21世紀文学の創造)斎藤 美奈子 岩波書店 2001-11by G-Tools ゴリゴリなイメージのあるジェンダー批評を、一般的な問題として共有することを目指した論評集です。 執筆は編者の斎藤美奈子のほか、川上弘美、大塚ひかり、佐々木由香、藤野千夜、小倉千加子、小野俊太郎、横川寿美子、ひこ・田中、金井恵子。 文学における美醜の歴史や、物語の中の男女の姿など、興味をそらさずどんどん読み進められます。 なかでも、横川寿美子の少女小説の分析と、ひ..

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『戦下のレシピ』『それってどうなの主義』斎藤美奈子

2008/03/1312:55
『戦下のレシピ』斎藤美奈子 戦前から戦中の食生活の変遷を、当時の婦人雑誌に掲載された料理記事を参照しながら追っていく本です。 多量の米(含む雑穀)に少しのおかず。それが基本だった庶民の食生活が、大正期以降、日本人の体位向上をはかるべく西洋式の栄養学がとりいれられて変わっていきます。 婦人雑誌が広めたのは二つの概念です。ひとつは前述の「栄養学」、もうひとつは「家庭料理イデオロギー」です。手作りの料理は母の愛情のあかしという、いわゆる手作り神話ですね。 ものがなく..

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