少しずつ読むディーネセンの物語

2009/12/2211:13
本によってはイサク・ディーネセン、カーレン・ブリクセンなどいろいろ名義がありますが同一人物です。念のため。 『アフリカの日々』は良い作品ですが個人的にはあまりピンときませんでした。しかし書名に惹かれて手に取った『運命綺譚』にやられました。続けて読んだ『バベットの晩餐会』で決定的になりました。 聖書や神話がさりげなく配され、現実からはすこし浮遊した、おとぎ話のような雰囲気を漂わせる物語。けれど文章はとても理知的です。高まる緊張のなかにもユーモアがあります。そんなとこ..

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『富士日記』武田百合子

2008/10/0111:51
先日読んだエッセイ『ことばの食卓』が予想外によかったのです。これは他の本も読まねばなるまいというわけで、ただ今、武田百合子祭りの真っ最中です。 内容は富士の山荘で過ごした日々の日記です。 車をとばし、買出しをして、ご飯を作って、庭をいじり、夫の武田泰淳の口述筆記をし、地元の人と交流する。そんな毎日が、その日買ったもの食べたものと一緒に淡々と綴られています。 武田百合子はどこか奔放で、思ったことを取り繕わずに書くのです。書かれた人は「わあっ」と叫んでし..

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『郊外へ』堀江敏幸

2008/05/2411:08
郊外へ (白水Uブックス―エッセイの小径)堀江 敏幸 白水社 2000-07by G-Tools ああー、こういう「まち」というかエリアの匂いのする本は好きです。 エッセイのようでもあるし、「私」が語る小説のようでもある文章から、パリ郊外の佇まいがじわじわ滲み出てきます。 散策して眺めた風景、出会った人、文学や写真集の中の郊外。城壁の外の景色は、移民と失業者があふれるコンクリートの建物郡だったり、ひなびた雰囲気を醸し出す古くて簡素な一戸建てが、高速道路の高架下に不..

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『旅をする木』『気になる部分』

2007/08/0809:29
『旅をする木』星野道夫 アラスカの荒々しい風景やそこで暮らす人々、自身の人生に深く影響を与えた人との出会いなどをつづったエッセイです。 これがすごくよかった。 大そうな主張なんてこれっぽっちもなく、「癒される」なんて言葉はぜんぜん似合わない本です。あくまでも静かな語り口。その静かな語りに耳を澄ますように、自然の営みの音や自分をとりまく宇宙の気配に耳を澄ませてみたくなります。 『気になる部分』岸本佐知子 ひとつの言葉、あるいは物事が気になりだす..

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『多肉植物―ユニークな形と色を楽しむ』

2006/12/0112:33
多肉植物―ユニークな形と色を楽しむ (NHK趣味の園芸ガーデニング21)日本放送出版協会 2001-11by G-Tools 寒くなってきたので、多肉をいじる楽しみは春までおあずけです。暖かくなったらまた多肉を増やしたいなー、というわけで写真集や図鑑を眺める今日この頃です。 先日読んだ『多肉植物写真集』は、なじみのあるものから珍しいものまで、様々な写真が中心の本でした。 こちらの本は手に入りやすい多肉を中心に、基本的な性質、育て方、植え替えの仕方や弱ったときの対処..

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『多肉植物写真集』国際多肉植物協会

2006/11/0914:00
多肉植物写真集国際多肉植物協会 河出書房新社 2004-03-12by G-Tools 本の中には、めくるめくニクの世界が広がっていました。 植物が好きです。最近は多肉植物に関心があります。で、花屋やホームセンターをぶらぶら見て気に入ったのを買うのですけど、名前が書かれていないのも結構あるんですよね。多肉は種類も多いし、似ているものの区別もつきにくいので、ちゃんと表示してほしいなー。 これは写真集なので詳しい栽培方法は載っていませんが、分類や名前を知るには十分..

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