『人魚とビスケット』J・M・スコット

2009/10/2311:59
人魚とビスケット (創元推理文庫)作者: J.M. スコット出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2001/02メディア: 文庫 人魚へ。とうとう帰り着いた。連絡を待つ。ビスケットより。 ビスケットから人魚への呼びかけ、それに応答する第三の人物ブルドッグ。 新聞の個人広告欄で始まった奇妙なやりとりには、過去の漂流事件の謎が秘められていた…。 ロマンチックな想像がふくらむタイトルと、導入部の個人広告は並外れた吸引力があります。 小さなゴムボートで海上..

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『どぶどろ』半村良

2009/04/0612:05
どぶどろ (扶桑社文庫―昭和ミステリ秘宝)半村 良扶桑社 2001-12by G-Tools 表題作「どぶどろ」の主人公である平吉の心中を察すると、非常にやるせないです。ラスト近くで平吉がある人に向かって叫ぶ言葉は、平吉の言葉というよりも、ニヒリズムを打ち砕く、神の言葉であるように感じました。 あまり内容を詳しく紹介しないほうがいいかなと思い、いきなり感想を書いてみました。江戸の庶民の暮らしと、その喜び悲しみが胸に沁みます。 人から借りた本なんですけど、「ミス..

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『かぼちゃケーキを切る前に』リヴィア・J・ウォッシュバーン

2008/11/2810:48
かぼちゃケーキを切る前に (ランダムハウス講談社 ウ 3-2 お料理名人の事件簿 2) (ランダムハウス講談社文庫)赤尾 秀子 ランダムハウス講談社 2008-06-10by G-Tools 『桃のデザートには隠し味』に続く、シリーズ第2弾です。 キャロリンの知り合いに頼まれ、小学校の秋祭りを手伝うことになったフィリス。チャリティー・オークションに出品するデコレーションケーキと、ヘルシー・スナック・コンテストのためのお菓子づくりに腕を振るいます。しかし秋祭りの当日、..

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『桃のデザートには隠し味』リヴィア・J・ウォッシュバーン

2008/11/0911:16
桃のデザートには隠し味 [お料理名人の事件簿1] (ランダムハウス講談社 ウ 3-1 お料理名人の事件簿 1)赤尾秀子 ランダムハウス講談社 2007-12-01by G-Tools テキサス州の小さな町に住むフィリスは、元歴史科の教師で未亡人。現在、自宅を下宿にして、友人をはじめとする退職した教師ばかりに部屋を貸しています。フィリスにとって、町で開かれるピーチ・フェスティバルのハイライトは料理コンテスト。今年こそ優勝するぞ、と意気込んで参加したフィリスでしたが、彼女の作..

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『ウォッチメイカー』ジェフリー・ディーヴァー

2008/08/2811:24
ウォッチメイカー池田 真紀子 文藝春秋 2007-10by G-Tools リンカーン・ライムシリーズの七作目です。 犯行現場にアンティークの置時計を残す犯人・ウォッチメイカーとライムの頭脳戦。そしてサックスが掛け持ちする別の事件には、ニューヨーク市警の汚職が絡んでいるようで…。と、いつのもごとく怒涛の展開です。 シリーズが長くなるとどうしてもマンネリ化してきます。ライムとサックスの関係に波紋を投じても、どうせ納まるところに納まるんでしょ、と思ってしまいますし。 ..

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『遠まわりする雛』米澤穂信

2008/08/2412:40
遠まわりする雛米澤 穂信角川書店 2007-10by G-Tools 古典部の面々の一年間を描いた短編集です。 『氷菓』も『愚者のエンドロール』も未読なのに、シリーズの四作目を読んでしまいました。 ミステリーが苦手といいつつ、この人の本を読んでしまうのは、べたべたしていなくて苦味がある青春小説としても楽しめるからなんだろうと思います。 本の中の言葉を借りれば、奉太郎の推理の部分は「そんなん知らんがな」の世界なんですよ、私にとっては。 なんですが、本当の謎は、な..

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