過去を振り返る

2013/01/0213:04
あけましておめでとうございます。 カテゴリが1年飛んでいるような気がしますが、昨年の読書を振り返ることにしましょう。 メモをめくると山田稔、多和田葉子に惹かれ、安部公房の再読を始めています。 山田稔の「どこにも力みが感ぜられず、読むうちにこちらの力みも揉みしだかれる」と小沼丹の文章を評しているのに触発されて未知谷の『小沼丹全集』を読了。 補巻を入れて全五巻。大寺さんものと随筆が特に好きです。追憶に追憶が重なって、時系列を無視して記憶のなかを漂ったり、庭..

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『渡りの足跡』梨木香歩

2010/06/1211:23
渡りの足跡作者: 梨木 香歩出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04メディア: 単行本 北海道は屈斜路湖の風景を上空から見下ろし、女満別空港に降り立つところからエッセイが始まります。 知床やカムチャツカなどの渡り鳥の飛来地を巡り、今いる場所を離れて彼方へと渡る鳥たち、そして人間たちに思いを馳せます。 私はこの本に図説はいらない派。確かに渡りのルートを示した図や鳥の写真があれば一発です。でもでも肝心なのは想像することではないかしら。知りたければ地図を..

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チャペックの旅行記からチェコスロヴァキアとスペインを

2009/08/2610:23
チェコスロヴァキアめぐり―カレル・チャペック旅行記コレクション (ちくま文庫)作者: カレル チャペック出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/02メディア: 文庫 カレル・チャペックの生まれた地であるチェコのマレー・スヴァトニョヴィツェ周辺の様子、プラハの都市事情、スロヴァキアの風景を描きます。 北欧やスペインと違い、チェコスロヴァキアとなると、私の中にその地に関する教養も情報の蓄積も少ないことを実感します。彼の故郷の話に出てくるカタカナの名詞には、..

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『彼女のいる背表紙』堀江敏幸

2009/08/2410:04
彼女のいる背表紙作者: 堀江 敏幸出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2009/06/25メディア: 単行本 彼女とは書物の中の女性たちのことなんですね。 やっぱりこの人の言葉の選び方は好きだな。 過去に出会った背表紙のむこう側にいる女性たちを再訪する。そんな趣のエッセイです。 同じ本でも読む時期によって感じ方も様々です。自身が年齢を重ねることで見えてくるものもあります。 本の中の女性たちを語りながら、自らの眼差しの変化にも心を向ける。この距離感..

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読了本をまとめてメモ

2009/07/0612:19
黄色い雨作者: フリオ・リャマサーレス出版社/メーカー: ヴィレッジブックス発売日: 2005/09メディア: 単行本 『黄色い雨』フリオ・リャマサーレス 山あいの寒村にたった一人とり残された男が死に行く話です。 人も村も繁茂する植物に侵食され、降り積もる時間と記憶の枯葉の下に横たわり朽ちていく…。そんな雰囲気です。 訳者があとがきでルルフォに言及してましたけど、私はどちらかというと『ペドロ・パラモ』ほうが好きかな。 f植物園の巣穴作者: 梨..

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『北欧の旅 カレル・チャペック旅行記コレクション』

2009/04/2010:39
北欧の旅―カレル・チャペック旅行記コレクション (ちくま文庫)Karel Capek 飯島 周 筑摩書房 2009-01-07by G-Tools 1936年の夏。カレル・チャペックは妻のオルガとその兄とともに、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの北欧の3カ国を巡る旅をします。 豊かな緑の大地に牝牛の群れが草を食むデンマーク。王宮と自転車乗りの街コペンハーゲンを後にして、花崗岩の国スウェーデンへ。水の都ストックホルム、古の王の墳墓があるガムラ・ウプサラを訪ね、お次..

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