『グラックの卵』ハーヴェイ・ジェイコブズ他

4336047383グラックの卵 (未来の文学)
Harvey Jacobs 浅倉 久志
国書刊行会 2006-09

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1940~60年代に発表された、英米のバカSFのアンソロジーです。
正直、期待したほどは笑えませんでした。
ジョン・スラデック「マスタースンと社員たち」に至っては、いわんとすることはわかるんですが、編者があとがきで触れている“いろいろな手法や言葉遊びを駆使して語られる”細部が理解できなくて、読むのがつらいほどでした。言葉遊びは原文で読むと面白いのかも。

収録されている9編のうち、よかったのは2編。
ウィリアム・テン「モーニエル・マサウェイの発見」
へっぽこ絵描きの変貌ぶりが描かれていて、毒が感じられるところがいいです。

ハーヴェイ・ジェイコブズ「グラックの卵」
大学で警備をしている青年が変人の教授と親しくなり、教授の死後残された手紙で奇妙な依頼をうけます。内容は絶滅とされている珍鳥の卵の存在を打ち明け、それを孵化させてほしいというものでした。そして青年は旅にでます。
青年の感傷を含んだ語り口と、状況のアホさかげんがマッチして妙なおかしさがありました。お色気も入ってます。SF、と意識しないで読める作品ですね。


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