『渡りの足跡』梨木香歩


渡りの足跡

渡りの足跡

  • 作者: 梨木 香歩
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/04
  • メディア: 単行本



北海道は屈斜路湖の風景を上空から見下ろし、女満別空港に降り立つところからエッセイが始まります。
知床やカムチャツカなどの渡り鳥の飛来地を巡り、今いる場所を離れて彼方へと渡る鳥たち、そして人間たちに思いを馳せます。

私はこの本に図説はいらない派。確かに渡りのルートを示した図や鳥の写真があれば一発です。でもでも肝心なのは想像することではないかしら。知りたければ地図を開けよ。三月末の知床の冴え冴えとした空気に身を浸しながら、オオワシの視点になってみよ。なんて思います。
主な鳥についての註がちゃんとあって、大きさなどの簡単な説明の他、著者の目を通した鳥の印象が付け加えてあります。ユーモアのある記述から鳥を想像し、改めて自分で調べる楽しみもありますよ。

いろんな場所に足を運び、多くの人に会い、様々な書籍を読んで、人々の歴史に一歩一歩近づいて思いをめぐらす。そんな著者の姿勢を感じながら読みたい本です。

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