『アンナ・カレーニナ(4)』トルストイ

4334751709アンナ・カレーニナ〈4〉 (光文社古典新訳文庫)
望月 哲男
光文社 2008-11-11

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『アンナ・カレーニナ(1)(2)』『アンナ・カレーニナ(3)』の続きです。

全4巻、読み終わりました。
アンナとリョーヴィンは、この巻で初めて対面するんですね。すごく印象に残る場面でした。
『アンナ・カレーニナ』には二組の恋愛の行方を追う他にも、読み所がたくさんあります。
舞踏会や競馬などの上流階級のイベントの空気。登場人物の性格や立場を掘り下げたり、解説にあるように宗教なり経済(懐具合)なりのキーワードで場面を拾ってみるのも面白そうです。

思うにアンナって、結婚生活や社交界を向こうに回し、弱い立場に追い込まれながら純粋な愛に生きようとした悲劇のヒロインというわけでもないですね。自分の気持ちに正直でありたいというのはあっただろうけど、欲望にも正直だし、計算高いところもあります。

リョーヴィンも同じく気持ちに正直ですが、こちらは物事を頭で理解するというより、心と体を使ってのみこもうとします。くよくよくよくよ物を考え、他人の干渉にはカッとしたりむっとしたり、内面は忙しい人です。
彼は「信仰」の問題を胸の奥に抱えています。第8部でリョーヴィンの考えることや道徳観の全てに共感するということはないけれど、最後に彼が神と信仰の認識に至る場面には、きらっと光るものがありました。

よかったですトルストイ。他にも読んでみるかな。


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