『遠まわりする雛』米澤穂信

4048738119遠まわりする雛
米澤 穂信
角川書店 2007-10

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古典部の面々の一年間を描いた短編集です。
『氷菓』も『愚者のエンドロール』も未読なのに、シリーズの四作目を読んでしまいました。

ミステリーが苦手といいつつ、この人の本を読んでしまうのは、べたべたしていなくて苦味がある青春小説としても楽しめるからなんだろうと思います。
本の中の言葉を借りれば、奉太郎の推理の部分は「そんなん知らんがな」の世界なんですよ、私にとっては。
なんですが、本当の謎は、なぜそうするのか? という人物の心情に繋がっていたりするのですよね。
理屈をこねくり回して、つまらんポリシーに拘泥する奉太郎が、今まで知らなかった感情や、自分を包む、より広い世間を感知して内面に揺さぶりをかけられる。そんなところに微笑せずにはいられないのです。


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